ジェンツ―ペンギン

ジェンツーペンギン

英名:Gentoo Penguin 学名:Pygoscelis papua

個体数規模:774,000羽

分布

 基本的には、南極半島のフィッシュ島(南緯66度)からクロゼ諸島(南緯46度)に至る南半球の高緯度帯にある島々や南極半島に生息しています。

 ジェンツ―ペンギンの分布域は非常に広く、また地域によって特殊性もあるため、一般化は難しいとされています。

 繁殖地は、南極を取り囲むような形で広がっています。主要な繁殖地としては、フォークランド諸島、サウスジョージア諸島のサウスジョージア島とサウスサンドウィッチ島、南極半島が確認されています。また、近年では、繁殖地分布の高緯度帯で個体数が増加している可能性が高いとされています。

基本的生態

 ジェンツ―ペンギンは、アデリーペンギン属の中で最大種で、ペンギン全体でも3番目の大きさをほこります。頭の白い模様が特徴的です。また、好奇心が非常に強いことも特徴の一つです。

 ジェンツ―ペンギンは、平坦な海浜部やタサック草と呼ばれる植物がある海岸、草原地帯で営巣します。先述したように南極でも繁殖をしますが、南極における繁殖地の面積は他のアデリーペンギン属(アデリーペンギン、ヒゲペンギン)と比べてはるかに小さいです。

 ジェンツ―ペンギンの巣作りは、オスが小石をくわえてメスに運ぶようして行われます。通常、一度に2羽のヒナを育てます。

 中型のペンギンにしては高い運動能力を保持し、平均で50m以上、3分近く潜水を行い、最大では200m以上、10分越えの潜水が報告されています。

個体数の動向

 現在、ジェンツ―ペンギンはレッドリストの低危惧種に登録され、個体数の動向はおおむね安定しているとされています(2020年)。しかし、ジェンツ―ペンギンは、トロール船団からの廃棄物を積極的に食べている可能性があり、今後大幅な個体数の減少を引き起こす可能性があるとされています。

 現在、いくつかの繁殖地では、長期監視プログラムが実施され、繁殖地における人間活動によるストレスや負荷などが研究されています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました