キングペンギン

英名:King Penguin 学名:Aptenodytes Patagonicus

個体数規模:約320万羽

体長:90㎝

体重:約10~16㎏

分布

 キングペンギンは、非常に広い範囲(20,000㎢以上)に渡って分布しています。キングペンギンには二つの亜種が存在し、両亜種ともに亜南極圏の島々で繁殖を行っています。

基本的生態

 キングペンギンは、他のペンギンに比べて繁殖期間が長く、14~15カ月にもなります。産卵期に同期性がないため、成長やヒナは長い間繁殖地周辺に滞在します。

 キングペンギンは、繁殖の際に巣を作ることはせず、両足の上に卵をのせて抱卵します。卵や孵化したばかりのヒナ、弱ったヒナは、カモメなどに捕食されることがあります。

 餌生物は主に中型の魚類ですが、頭足類を捕食することもあります。採食は日中に行われ、水深160~200mまで潜ります。

 9月~11月になると繁殖地に戻り、氷や雪に覆われていない海岸の緩斜面にコロニーを形成します。換羽期は、10~1月が中心です。

絶滅の危険性

 キングペンギンは、レッドリスト・カテゴリーにおいて、「低危惧種」に登録されています(2020年)。

 最新のシミュレーション研究によると、近年の海水温上昇は、キングペンギンの採食行動に大きな重要を及ぼしていることが判明しています。この研究によると、海水温の変化によって繁殖地と餌場との間に距離が開き、キングペンギンの採食量が減っているそうです。

 キングペンギンは生息範囲が広く、それぞれの繁殖地ごとに微妙に特徴が異なるため、種全体を把握することが難しいとされています。したがって、保全のためにも今後も研究を継続する必要があります。

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