エルニーニョ現象

エルニーニョ現象って何??

 エルニーニョ現象を簡単に説明すると、東太平洋の赤道付近で海面温度が高くなる現象のことです。では、なぜこのような現象が起こるのでしょうか。

エルニーニョ現象の原因は南東貿易風の弱まり

 ここで少し貿易風について説明します。地球の大気は海流と同様に様々な流れが存在し、一部の地域ではそれが大きな流れとなり、環境に影響を与えています。このような大きな風にはいくつか種類があり、その中に恒常風や季節風があります。季節風は、別名モンスーンとも呼ばれ、中学の授業にも登場するお馴染みの風ですね。一方、恒常風には、こちらもお馴染みの偏西風が含まれています。そして、貿易風もこの恒常風の仲間です。貿易風は、恒常風であるため、年間を通じて風向きは同じです。亜熱帯高圧帯から赤道低気圧帯にかけて吹き、風向きは北半球では北東、南半球では南東です。

 少し話がそれてしまいましたが、エルニーニョ現象にはこの貿易風が大きく関与しているのです。なぜ貿易風が関与しているのでしょうか。

 ざっくり説明します。南東貿易風すなわち東方面へ向かう風が弱くなると、太平洋西部(インドネシア付近)にあった温暖な海水が太平洋東部(ペルー)の方へ流れやすくなります(東向きの風が弱くなれば、海水は西側へ移動しやすい)。その結果、ペルーなどの太平洋東部で海水温が高くなるエルニーニョ現象が発生するのです。

 エルニーニョ現象の影響

 エルニーニョ現象によって、太平洋東部の海水温が高くなると、ペルーなどでは集中豪雨が発生します。一方で、インドネシアでは干ばつが起こります。このように、エルニーニョ現象は異常気象を引き起こすのです。

参考文献

瀬川聡,2018.改訂第3版 センター試験 地理Bの点数が面白いほどとれる本,株式会社KADOKAWA:pp499.

コメント

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