アデリーペンギン

(アデリーペンギン)

英名:Adelie Penguin 学名:Pygoscelis adeliae

個体数規模:約760万羽

分布

 アデリーペンギンが属しているアデリーペンギン属(他に、アゴヒゲペンギン、ジェンツ―ペンギン)は、おもに南極還流(およそ南緯60度)以南に生息しています。中でもアデリーペンギンは南極で繁殖する種であり、18種のペンギンのうち南極で繁殖を行う種は、アデリーペンギンとコウテイペンギンのみです。

個体数の増加

 多くのペンギンが絶滅を危惧されている一方で、アデリーペンギンは、個体数が増加している傾向にあり、レッドリストにおいても低危惧種・LC(2019)に分類されている。特に、ほとんどの個体が繁殖場所として利用する東南極とロス海、さらに南緯66度の南極圏ギリギリのラインにおいて個体数が増加しています。

基本的生態

 アデリーペンギンは、南極沿岸流の海岸部全体と、その近くにある島々で繁殖します。繁殖期以外は小さな群れや単独で生活し、繁殖期(11月~1月)になると、雪や氷に覆われていない南極大陸や島の岩が露出した場所で営巣します。一度に生む卵の数は二つです。

 主な餌生物は、ナンキョクオキアミや小魚、頭足類です。採食する際に、150mの潜水を行う事例が確認されていますが、ほとんどの個体は水深50mほどです。

 アデリーペンギン属の見た目の特徴として、長い尾羽があります。また、アデリーペンギンの見た目の特徴としては、頭部と背中側が黒く、腹側が白いといった、ペンギンの中でも最もシンプルな色彩であることがあげられます。

参考文献

「生物の科学 遺伝」編集部,2020.ペンギンの生物学,株式会社エヌ・ティー・エス:pp211.

 

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